街中でよく見かけるようになった無人店舗ですが、これから始めるにあたって市場規模について把握しておきたいところです。ここでは無人店舗の市場規模と将来性を紹介します。
普段の生活でも、無人店舗が増加している実感があるという人は多いでしょう。工業市場研究所が調査協力して日経BPが発行したリポート「非接触テクノロジー実装戦略」によると、工業市場研究所第一事業本部の鈴木洋平氏により、無人店舗・無人決済店舗型の市場規模は約2兆円と試算されています(※1)。
一方で海外ではどうかというと、多くの人が聞いたことがあるのは「アマゾン・ゴー」ではないでしょうか。先端技術を駆使して、無人で買い物ができるという仕組みに驚いた人も多かったはずです。
さらに、何よりも注目しておかなくてはならないのは、中国での無人店舗の急速な広がりです(※2)。レジに店員を配置せず、QRコードや顔認証で個人を認証し、QRコードで決済を完了させる仕組みを導入した「ビンゴ・ボックス」が中国国内で増加の一途をたどっているのです。中国では無人店舗はコンビニなどの小売店のみならず、外食やホテル、カラオケボックスといったサービス業にも広がりつつあるようです。
無人店舗を始めるにあたって、何よりも気になるのが無人店舗の先行き、将来性です。無人店舗は、今後も増加が見込まれています。特にAIやロボティクスの技術が進化したことで、より無人店舗が効率よく運営できるようになり、今後も市場拡大が期待されているのです。
無人店舗が増えることで、労働力不足の解消も期待できます。従業員の確保が難しい地域や時間帯であっても、無人店舗で省人化を図れば、地域社会に必要なサービスを提供し続けることができます。24時間営業も可能になり、営業時間を拡大することで消費者はいつでも買い物ができ、生活の利便性も高まります。また経営者側も販売チャンスを増やすことができ、売り上げアップにつなげられるのです。
さらに、無人店舗なら人手を必要としないため、人件費の大幅な削減も可能。店舗運営におけるコストが削減でき、経営効率の向上にもつながるでしょう。消費者のライフスタイルの変化や新たな買い物体験の期待に応える形で、消費側と経営側の両方にメリットをもたらす無人店舗は、今後も普及が進んでいくはずです。
無人店舗市場は、日本国内のみならず世界全体で拡大していくと考えられています。もちろん日本でも、これからは無人店舗が当たり前の時代になっていくはずです。すでに増加の兆しを見せている無人店舗の経営を検討している方は、早めの参入をおすすめします。
ここでは、今伸びている業種として「飲食販売」「フィットネスジム」「コインランドリー」の特徴を紹介します。コロナ禍によって在宅時間の増加や健康需要が向上、また生活環境の変化により成長している3業種。
無人店舗ビジネスには、他にもコワーキングスペースや外貨両替機、セルフエステなどもありますが、今回はコロナ禍でも成長が期待できる業種を選びました。(※1)業界の将来性や開業資金相場などを踏まえて、検討してみてください。
※1 飲食販売店:冷凍食品の製造品出荷額推移は、2015年の10,873億円から2019年の11,999億円まで上昇。
参照元:経済産業省(https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20220221hitokoto.html)
※1 フィットネスジム:売上高推移は、平成27年の4,381億~平成31年の4,939億円まで上昇。
参照元:日本のクラブ業界のトレンド2019年版[pdf](https://business.fitnessclub.jp/common/files/data/pdf/trend_2019.pdf)
※1 コインランドリー:店舗数は、2013年の16,693店舗から2017年の約2万店舗まで増加。
参照元:J-Net21(https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/service/service02.html#:~:text=(1)コインランドリーの市場規模,と推計されている。)
※2 参照元:株式会社飲食店繁盛会(https://hanjoukai.com/24110/#:~:text=300%E4%B8%87%EF%BD%9E500%E4%B8%87,%E5%AE%89%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E6%8A%95%E8%B3%87%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%AD%E3%80%82)
※3 参照元:フランチャイズ比較.net(https://www.fc-hikaku.net/franchises/2518#anchor1)
※4 参照元:イエウール(https://ieul.jp/column/articles/1900/)